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後遺症・後遺障害について

遷延性意識障害とは

いわゆる意識不明で寝たきりの植物状態を「遷延性(せんえんせい)意識障害」と言います。遷延とは「長引くこと、のびのびになること」という意味です。 遷延性意識障害は、寝たきりとなって回復の見込みがない状況が続くいわゆる重度の昏睡状態を指す病状のことで、俗にいう「植物状態」と言われるものです。

日本脳神経外科学会の定義では、以下の6つの項目に該当する状態が3カ月以上継続している場合のことをいいます。

  1. 1. 自力移動ができない。
  2. 2. 自力摂食ができない。
  3. 3. し尿失禁がある。
  4. 4. 声を出しても意味のある発語ができない。
  5. 5. 簡単な命令には辛うじて応じることもできるが、意思疎通はほとんどできない。
  6. 6. 眼球は動いていても認識することはできない。

治療と介護について

日本では独立行政法人である自動車事故対策機構 (NASVA)が交通事故被害者支援として、宮城・千葉・岐阜・岡山の全国4箇所で療護センターを運営し、高度先進医療機器を用いた検査結果をもとに、回復を目指した看護と治療を行っています。

またこの自動車事故対策機構 (NASVA)では、他にも入院費用の助成や、介護料の支給等、交通事故被害者や交通遺児の支援を行なっています。

しかし、このような支援を受けられない多くの方は、やはり長期間治療にあたる病院も少なく、長期入院を断られたりするため病院を転々とされたり、十分な手当ての受けられる医療機関や福祉施設がないため、在宅介護を強いられるケースも多く家族にとっても負担が大きいのが現状です。

入院から3カ月を経過すると、健康保険の診療点数が下がり病院の収入が減額になるため、転院を勧められる事が多いからです。転院先をご家族が自力で探されなければならないことが多く、非常に苦労します。

自宅での介護では、エレベーターを設置したり、玄関にスロープを設置したり、廊下を広くしたりするなどの住宅改造費が必要となります。また、リハビリなどに行くための身体障害者用の車両、ベッド、車椅子などの費用を負担する場合もありますので、金銭的な負担も大きくなります。

被害者の方ご本人はもちろん、介護をされるご家族の方に大変な心労と負担を強いられるかと思います。

成年後見制度の申立について

成年後見制度とは、遷延性意識障害などにより判断する能力が失われてしまっている方が、不利益を被らないように家庭裁判所に申し立てをし、援助してくれる人を付けてもらう制度です。家庭裁判所により本人にとって最も適切と思われる人として選任された人が、成年後見人として本人に代わり示談や訴訟を行うこととなります。

被害者が未成年者の場合には、法律上父母が法定代理人とされていますので、申立てをする必要はありません。

等級と自賠責保険について

遷延性意識障害が認められた場合、通常退院後も後遺症が残るので、「介護を要する後遺障害1級」が認定されます。遷延性意識障害(植物状態)の場合「障害等級第1級」1号の後遺障害等級(労働能力喪失率100/100)と認定されます。後遺障害の等級が認定された場合には、入通院慰謝料とは別に後遺障害慰謝料が発生します。遷延性意識障害の場合は損害額が大きく、示談に時間がかかりがちです。しかも示談がまとまらずに訴訟になって、さらに長い時間がかかることも多いのです。当面の生活費を確保するために、加害者の加入する自賠責保険会社に対して仮渡金請求をすることで、賠償金を先に受け取ることができます。ただし、仮渡金を請求できる回数は1回と制限されています。

損害賠償請求の主な争点について

交通事故による、遷延性意識障害の損害賠償請求では「財産的損害」と「精神的損害」の2つに分けることができます。

(余命年数について)
通常、交通事故の損害賠償の場合、賠償額を算定するにあたって平均余命が用いられます。遷延性意識障害者の余命期間は健常者の平均余命よりも短い統計があるとして、多額の介護料は必要ないと加害者側が主張し、その主張が認められたケースもあります。
(生活費について)
遷延性意識障害者は外出することもなく、将来に渡る生活費が健常人より少なくて済むから、その分を控除すべきだと主張してくることがあります。
(介護費について)
一般的に医療機関での施設介護は、在宅介護よりも将来介護費が遥かに少なくなります。そのため加害者側は、施設介護を基準に算定すべきと主張してきます。

以上のような主張は認められるべきではなく、反論が必要です。

このように、ご本人とそのご家族に大変な苦労と負担が掛かるのですが、残念なことに必ずしも適正な損害賠償が行われていないのが現状です。

ご家族の負担を少しでも和らげるためにも、福岡交通事故弁護士ネットでは、経験豊富な弁護士が全力を尽くします。

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